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偏食気味の映画考察と駄文の超偏食BLOG

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第14回【サイレントランニング】 

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「サイレントランニング」
(SILENT RUNNING)

1972年/アメリカ/監督 ダグラス・トランブル


70年代初頭、日本でSF映画はヒットしないというのが定石でした。この映画も公開が見送られた為、SFマニアの間で幻の名作と囁かれた。TVでの放映後、十数年経って小規模ながら公開され、SF雑誌で絶賛の記事が乱れ飛んだのを記憶しています。
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地球上に緑が存在していない近未来のお話。
人類は最後の緑をドームに入れ、宇宙に打ち上げる事で絶滅の危機から守っていた。しかし地球を再緑化する計画は中止され、ドームの破棄が命令される。緑をこよなく愛するローウェルの抗議をよそに、次々と爆破されるドーム。怒りに我を忘れたローウェルは乗組員の3人を殺害、他の船には宇宙船の故障と報告し、最後のドームと共に逃避行する。
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土星の輪を通り抜けた後、しばらくは平穏な日々が過ぎた。森の世話をし、ドロイドと親しみ名前も付けた。しかし仲間を殺した事の罪悪感と孤独感、ヒューイとの事故、そして何故か枯れていく緑。事態は何もかもが悪くなる。そんな折に救助隊からの通信が入るが、その刹那ローウェルは緑が枯れるのは太陽光の不足だと気づき、ドーム内を人工の太陽光で満たしていく。救助隊が到着する2時間前、自分のした事は全て失敗だったと悟ったローウェルは、自爆する決意を固める。そして緑の世話をデューイに託し、ドームに載せて宇宙に打ち上げる。まるでメッセージを入れた小瓶を海に流すかのように・・

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ローウェルは自分の理念の為に乗組員を殺し、船を奪って逃げ、最後には全てを放棄して、ドロイドを道連れに自爆する。なんとも身勝手で無責任な主人公である。対するドロイドは外見的にはただの無骨な機械だが、とてもユーモラスで、行動は人間味に溢れている。劇中では壊れた仲間を思いやり、命令も聞かず側から離れないシーンもあるのだ。ラストシーン、自爆の準備をするローウェルをただ黙って見つめるヒューイと、ドーム内で孤独に緑を守りながら空を見上げるデューイ。自然保護を前面に押してはいるが、実はドロイドの悲劇を描いたとても惨酷で悲しい映画なのです。
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物語の核となる3対のドロイドは、ベトナム戦争で足を失った役者が演じており、その仕草は実に人間らしい。この名演技が無ければただの陳腐なSF映画として終わっていただろう。公開後、ベトナム関連の団体から表彰を受けたとか受けなかったとか・・。この映画を見たジョージ・ルーカスが、「スターウォーズ」にR2-D2を出したのはあまりにも有名な話だ。ドロイドの名前であるヒューイ・デューイ・ルーイの元ネタは言わずと知れたドナルドダックからで、歩き方もどことなく似ている。
監督のダグラス・トランブルは特撮監督として有名で、「未知との遭遇」「ブレードランナー」での特撮は印象的だ。最近名前を聞かないが、特撮のデジタル化が進む現在、時代の波間に消えてしまったのだろうか・・・。
そのうち同監督のブレインストームも取上げてみたいと思います。


[ 2006/01/15 20:08 ] 映画レビュー | TB(0) | CM(3)
Meeshelさん
今のSFは特撮の進化で何でも表現できる分、物語に味がないのが不満なんですよねぇ・・。 そういった意味じゃ、昔の映画の方が面白いですね。

yuk さん
その映画を僕に貸してくれたまえ!
[ 2006/01/22 22:26 ] [ 編集 ]
ボクとしては「スペース・プリンセス 銀河ボディコン伝説」あたりをレビューするべきだと思うのですがどうだろう?w('A`)y-~
[ 2006/01/22 00:57 ] [ 編集 ]
本当に正しい意味でのSF(サイエンスフィクション)だなぁ。
最近のSF(スペースファンタジー)にも見習って欲しい
[ 2006/01/16 16:16 ] [ 編集 ]
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