偏食気味の映画考察と駄文の超偏食BLOG

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第43回■ザザンボ■ 

これでいいはずあんめぇ日本"人"
ザザンボ-0
「ザザンボ」
1992年/日本/監督 渡辺文樹

弱者差別・近親相姦・異端者排除などが日常化している過疎の村。古くからの掟やしきたりが何よりも尊重されるそんな村落で事件が起こった。職員室から貯金通帳が持ち出され、郵便局から5万円が引き出されていたのだ。
ザザンボ-1
犯人と噂されたのは知的障害のある中学生の善一。担任教師の渡辺はその真偽を確かめるべく個人面談を行うが、その後突然善一は首吊り自殺をしてしまう。
ザザンボ-2
個人面談が自殺の原因だと村民全員から責められる渡辺だったが、ある事に疑念を持ちはじめた。頭の弱い善一が通帳と印鑑を盗む事の不自然さと、実際に金を下ろしたのは二十歳前の青年という事。お粗末で的外れな検死と、異常なまでに早い入棺。しかしその事を表立って口にする村民は殆どいなかった。
そして葬式(ザザンボ)は粛々と進行していく。
ザザンボ-6
真相究明の為、埋葬された善一の死体までも掘り起こす渡辺。それに同行した善一の姉(実は渡辺の娘)は不慮の事故で大怪我をしてしまい、遂に怒った村民達は渡辺の家族を拉致してしまうが・・・

ザザンボ-3
福島で実際に起こった知的障害児の自殺事件を、[実は祖父が殺した]という大胆な憶測で映画化したのが本作品。俳優が全員素人なのでセリフは棒読みだが訛りの強い方言と無表情な演技が逆に生ナマしい。善一役に知的障害のある少年を使っているのも、作品に少なからず影響を与えているようだ。この善一渡辺の個人面談がまさに誘導尋問そのもので、少年から無理やり言葉を搾り出している様は見ていて辛い。ここには初めから台本など存在していないのかもしれない。
ザザンボ-4
村社会の深い闇を象徴するのが善一を絞め殺した叔父の喜一。泣き叫ぶ善一の母には、「家の恥を晒す事いってんじゃねぇ!」と一喝し、警察には「大黒柱に頭ぶっつけて、死にてぇ死にてぇと言ってた」と嘘の証言までする。渡辺には「お前が殺ったんだからな」と悪態までつく不敵さには心底ゾッとした。多少の誇張はあるものの、家長の意思が絶対正義だった時代があったのも確かである。
ザザンボ-5
渡辺文樹監督は日本映画界では規格外ともいえる異質な存在である。作る映画の主題もさることながら、元ネタとなった事件の関係者に訴えられたり、食い逃げや軽犯罪法で逮捕されたりと色々と問題も多い。「ザザンボ」はそんな監督の作品の中で唯一まともに見れる映画だとか。
ザザンボ-7
しかし様々な事情から「ザザンボ」は公民館や体育館などで上映される事が多く、その為ファンの目に留まる事がほとんどない。まるで昔のお祭りに現れる怪しい見世物小屋といった感じだろうか。裁判に負けて自主上映自体が出来なくなったとの噂も聞く。

でも、もしかして今日もどこかでヒッソリ上映されているのかも・・・



2009/02/12 23:28|映画レビューTB:0CM:4

第42回【ピンク・フラミンゴ】  

PINK FLAMINGOS-0
「ピンク・フラミンゴ」
(Pink Flamingos)

1972年/アメリカ/監督 ジョン・ウォーターズ


真っ赤なドレスを来た派手なメイクの金髪デブ
映画が好きな人なら絶対一度は見た覚えがあるイメージだろう。。たぶん?
今回はお下劣映画で悪名高いピンクフラミンゴだっ。
PINK FLAMINGOS-1
「世界で最も下品な人間」の異名を持つディバインは、いつもゴシップ新聞紙上を騒がせている有名人だ。人身売買を生業とするマーブル夫婦はその人気を妬み、下品世界一の座を奪回すべくあの手この手でディバインを追いつめるが・・・・
PINK FLAMINGOS-2
下品で下劣で低俗なゲス映画
全編で綺麗なシーンなんて一箇所もなく、どこをとっても酷く下品な映画だコレ!
そんな最低な言葉も、この映画にとっては最高の賞賛だろう。普通なら非難されるような下品な行為を映画というポピュラーな媒体に乗せ、一般ピープルに金まで払わせて見せるとは。こんな事が許されるなんて、大らかな時代というか何というか。
PINK FLAMINGOS-3
登場人物も特異で下品なキャラばかり。存在自体が下品の塊のようなディバインをはじめ、大の卵狂いでオツムが弱いデブママ。変態獣姦ファックが大好きな息子のクラッカーと、その変態ショーを覗き見する同居人コットン。拉致した女に産ませた赤ん坊を売る変態マーブル夫妻など、まさに多種多様。うんうん、マトモな奴が殆ど出てこないな!
PINK FLAMINGOS-4
クラッカーの変態獣姦3Pでは生きた本物のニワトリを使用しており、振り回したりねじ込んだりとかなり乱暴な扱い。なんか最後の方は血も滴ってきて凄い事に。当然動物愛護協会からクレームが来たらしい。って当たりまえだ(笑
PINK FLAMINGOS-5
こんな下品な映画でも、しばらく見てると感覚も麻痺してだんだん慣れてくるから不思議。しかしディバインの誕生パーティーでは、でんぐり返りで肛門をパクパクさせる変態肛門ダンス男もでてきて・・・ああ、ココは本当に思い出したくもない。
通報で駆けつけた警官達を殴り殺し、八つ裂きにして肉を食らうカニバリズムなシーンも。
PINK FLAMINGOS-6
30年以上前の作品でありながら、今見てもこれほど衝撃を受けるなんて思いもよらなかった。でも予告編で見てとれる当時の観客の反応は異常なほど幸せに満ちているのね。実は不快感よりも変な爽快感の方が大きかったりするのも確かだ。なんだこの映画は、変な意味で楽しいすぎる(笑


そしてコレを語らずにはいられない、あの無駄に付け足されたようなラストシーン。
犬のウンコ、超生食い
・・・は流石にアレなんで、大丈夫な人だけ最後の続きをポチってくださひ。

とりあえず鑑賞する時は体調を整えてからがオススメ。
へんな邪気に惑わされないように!











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2008/10/26 22:39|映画レビューTB:0CM:0

第41回【Mishima :A Life in Four Chapters】 

正に刀を腹へ突き立てた瞬間、日輪は瞼の裏に赫奕と昇った・・・・

A Life in Four Chapters-0

「MISHIMA:A Life in Four Chapters
1985年/日米合作/監督 ポール・シュレイダー

いつも通りの爽やかな朝を向かえる三島由紀夫(緒方拳)。朝食代わりの珈琲を済ませ、私設軍である楯の会の制服に身を包むと心が凛としていくのを感じた。
A Life in Four Chapters-1

「金閣寺」
A Life in Four Chapters-2
ドモリというハンデを持った若僧侶溝口(坂東八十助)は、自分には持ち得ない絶対の美の象徴である金閣寺を生涯の怨敵と感じていた。しかし彼がどんなにあがこうと、その美しき呪縛からは逃れられず苦悩する毎日。戦争の終結と共に京都への空爆も期待出来なくなった今、遂に溝口は自らの手で・・・

「鏡子の家」
A Life in Four Chapters-3
満たされない現実に退屈するナルシストの収(沢田健二)。高利貸しでサドの清美は、母親の借金を帳消しにする代わりに収の全てが欲しいと告げた。そして2人だけの淫靡でサディスティックな生活が始まる。
A Life in Four Chapters-4

「奔馬」
A Life in Four Chapters-5
純粋な天皇崇拝者である飯沼(永島敏行)達は天皇復権の為クーデターを企てた。仲間の密告により全員が逮捕されてしまうが、辛くも脱獄した飯沼は元凶である財界のドン蔵原を暗殺し・・
A Life in Four Chapters-6

すべては計画通りに進行していた。難なく市ヶ谷駐屯地内で益田兼利総監を人質に取ると、騒ぎを聞きつけた上官達に対して要求書を読み上げた
一、11時30分までに全市谷駐屯地の自衛官を本館前に集合せしめる事
一、三島の演説を清聴する事
一、その際は一切の攻撃妨害を行わざる事



そして大勢の自衛隊員とマスコミの前に三島が姿を見せた。
A Life in Four Chapters-7
バルコニーで拳を振りあげ自衛隊に決起・クーデターを促す三島だが、彼等の反応は酷く冷めたものであった。演説はヤジや報道ヘリコプターの音にかき消され声さえ届かない。その状況に狼狽する三島の姿は滑稽なものにさえ映った。そして全ての夢を失なった三島は、この仕事を完遂すべく最後の行動にでた。。
A Life in Four Chapters-8

 
三島由紀夫楯の会メンバー4人による市ヶ谷駐屯地篭城事件。そこに自身の代表的な小説3編を織り交ぜた伝記的映画。毎度の事ですが小説を読まない私は三島由紀夫にはとんと疎く、この作品も単なる封印作として見ただけでしたが、そんなキワモノ見たさな気持ちはスッ飛びました。

三島の人生と共に展開する3つの物語のどれもが魅力的且つ幻想的。そして、その全てがラストに収束していく流れが実に見事だ。とにかく作中でダレる部分が殆ど皆無なので、最後まで一気に鑑賞できるのが素晴らしい。ここで使われているセリフは実際に三島が使った言葉しか使用されていないというのも大変興味深い。

ガパッっと割れる金閣寺や前衛絵画を思わせる特異なセットなど見所も多いが、やはり気になるのは篭城事件の再現だ。日本を代表する俳優緒方拳による三島の焦りと困惑と失望の入り混じったの最高の演技。これだけでも見る価値があるでしょう。

この作品で印象的な、愛国心・大義・ハラキリなどのイメージがストレートに表現されているのが実にアメリカ映画っぽい。やはりココらがアメリカ人のツボなんだろう。日本映画だと妙な精神論や泣きで、かなりウザい作品になるだろうなぁ。

三島文学はむしろ海外での評価の方が高く、篭城・自決事件もかなりの衝撃を与えたらしい。この作品もクライテリオン・コレクションで販売されるほど知名度が高いが、日本では諸事情のためいまだに未公開。そこらの事情はググレば分かるんでソッチにお任せって事で。
機会があったら是非見てください。これはオススメですよ。




追記(10月8日)
三島由紀夫役の名俳優緒形拳さんが亡くなられました
謹んでご冥福をお祈りします





2008/07/26 21:42|映画レビューTB:0CM:0

第40回【クリープショー3】 

やっとこ見れたので早速レビュー。
Creepshow3-0

「クリープショー3」
(CREEPSHOW 3)

2006年/アメリカ/監督 ジェームズ・グレン・ダデルソン&アナ・クラベル

「プロローグ」
少年に近寄る1匹の野良犬。次の日、道端ではホットドックを売り出す少年の姿があった。さぁクリープショー3の始まりだ。
Creepshow3-1

第一話 「アリス」
素行に問題はあるが普通の女学生のアリス。家に帰るとパパが近所のデイトン教授から買ったリモコンを持っていた。それは全てをコントロール出来るリモコンで、早速ボタンを押すと家族の人種が変わったり体が醜くなったり・・
Creepshow3-2

第二話「ラジオ」
パート警備員のジェリーは路上の露天で中古のラジオを買った。そのラジオは突然女性の声で喋りはじめると、裕福になるための秘訣を語り始めた。ジェリーはラジオの忠告に従い行動するが、予期せぬ出来事が1つまた1つと起こり始めた。
Creepshow3-3

第三話「レイチェルコールガール」
コールガールのレイチェルはセクシーで残忍な連続殺人犯。今日も客を1人と浮浪者を1人、笑いながら殺した。次の客はビクターという青年で、ベットに縛りつけ目隠しをするとナイフで刺殺。上機嫌で汚れた体を洗うレイチェルだったが、そこに殺したはずのビクターの声が聞こえてくる。
Creepshow3-4

第四話「デイトン教授の妻」
年老いた天才科学者ディトンは、昔の教え子ジョンとチャールズを家に招く。そしてブロンド美人で若い結婚相手を2人に紹介する。余りの事に驚く2人だが、考えていくうちにある結論に辿り着く。
「天才科学者である教授の事、以前からの夢だった理想的な女性を完成させたのに違いない。さっそく電源スイッチを探してみよう!」

Creepshow3-5

第五話「取り憑く者」
無慈悲で高慢な医師ファーウェル博士。病院では多くの患者を適当にあしらい、夜は秘密クラブでドラック漬けの毎日。しかし最近、事ある毎に妙な幻覚が見え始めた。それはファーウェルが落とした砂まみれのホットドックを食って死んだ哀れな浮浪者だった。
Creepshow3-7

「エピローグ」
晴れて行われるデイトン教授の結婚式。花嫁がブーケを投げると・・・・
Creepshow3-6


本国劇場未公開のDVDスルー作品なので、見る前は地雷を踏む覚悟をしてた私。しかし7つの物語同士が絶妙にリンクし合っているなど、実に巧みに作られておりソコソコ楽しめるホラー作品になっておりました。特に第四話でのハチャメチャ具合が最高で、ウハウハ言いながらブロンド美人のスイッチを探す様子が大笑いでした。ただ、どの話もストーリーが弱いのとオチが読めてしまうのが残念でならない。別にクリープショーの名を冠する意味は無いとは思うけど、やっぱり第一作目が傑作だから影響力も高いってか。


本作で一定の評価を貰えたのか、制作スタッフによるクリープショーのリメイクも決定したようだ。このプロジェクトに「リング」や「呪怨」の一瀬隆重も関わるって事で、あの傑作にどうチャレンジするか非常に楽しみである。このリメイク版が日本で公開されたら、本作も日本でDVD化されるかもしれないので是非とも期待したいデス。


2008/05/14 21:16|映画レビューTB:0CM:0

[ミニレビューを2作品ほど] 

最近すっかり1ヶ月に1回の更新になってます。

ココは検索サイトから来る人が多いので、焦って更新する必要も無いってのも理由の1つですが・・
でもやっぱり何かしら書かないとネw

エンジェル・ダスト
エンジェルだすと
1994年/日本
監督/石井聰亙

月曜午後6時の山手線内で起こる連続殺人事件。異常犯罪性格分析官須磨節子(南果歩)はその事件を捜査していくと、心理療法士であり逆洗脳を生業とする昔の恋人阿久礼(若松武史)が捜査線上に浮かんだ。そして事件は予想を超えた展開を見せ、衝撃のラストへと加速していく。

どこかで聞いたような話ですが結構見応えのあるサイコサスペンスです。作品全体に流れる無機質な恐怖と阿久礼役若松武史の不気味で絶対的な存在感、そしてラストの微笑みがGJ。殺人の動機付けや無茶な展開など気になる点も多いが、ストーリーのテンポも良いので難い事は抜きで見れば楽しめるでしょう。予告編でも使われた60年代の名曲「二人のシーズン」は今も忘れる事ができません。

バタフライ・エフェクト2
ばたふらい2
2006年/アメリカ
監督/ジョン・R・レオネッティ

交通事故で親友と恋人を失ったニック。ある日突然の頭痛に襲われ、気がつくと事故当日に戻っていた。機転を利かし程なく交通事故を免れたニックは、自分に過去を修正する能力がある事を知る。そして過去を修正する度、意外な所に弊害が現れはじめ・・

前作はSFサスペンスの大傑作でした。
だから2作目は期待してなかったけど、やっぱり駄作でした。稚拙なストーリーでヒネリも糞もないし、ニックがおバカ過ぎる。
久々に出会ったガッカリ映画でした。見て損したカネカエセ!


最近はクリープショー3を検索して来る人が多いみたいですが、日本でもDVDが出るのかな?
そしてやっぱり多いのが 快楽の座
やっぱり手塚先生は偉大だ



2008/03/26 22:00|映画レビューTB:0CM:0

管理人

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